
エニアグラムの起源と歴史についてはさまざまな「伝説」が流布されているが、史実として確認されているのは、20世紀最大の神秘思想家とも言われるG・I・グルジェフが1910年代のロシアではじめてそれを教えたということだけであり、これはそのときの講義の内容の信頼できる記録である。 「幾何学的象徴に関する講話」(Lecture on Symbolism)とも呼ばれるこの講義録は、ウスペンスキー『奇跡を求めて』の十四章「エニアグラム」の情報源として使われた。ウスペンスキーによる記録がもっぱら理論的な記述に終始しているのに対し、この講義録は「そこに込められた意図、言葉の背後に隠された何か、内的に宿された意味」をめぐる示唆的な言及に満ちている。 エニアグラムの構造をめぐる理論的な説明に関しても、ウスペンスキーがその著書において言及しつつも深く掘り下げることをしなかったテーマとして、「三と四の関係」もしくは「三から四が生じるプロセス」が言及され、これは「三の法則」と「七の法則」がどのように結び付くのかに関する決定的な鍵を提供する。講義の内容に加えて、そのときに使われた図を収録している。 西欧での活動の初期において、グルジェフはこの講義の